2-1-6.うつ病における薬(抗うつ剤SSRI等、睡眠薬マイスリーやら、デパスなど安定剤やら薬物祭り)について

服薬し休養すれば数か月で治る、といまだに宣伝されるうつ病ですが、実態は人によりいろいろで、数か月で治まった例はあまり聞いたことがありません。私は治療開始から約3年以上。
ここでは薬の話をしますが、長い間いろいろな薬を試し自分で断薬した結果思うことは、「飲まないに越したことはない」の一言です。当たり前ですが……。

症状が酷い時はこれを飲めば治るんだ、と思って過度に薬に頼りたい気持ちにもなります。でも本当はその反対で、薬は根治の助けにはなりません。症状を軽減させる一時の対処療法です。
それに早く気付いて、根本的に原因解決をしたほうがよいと思います。

1.記録

まず記録として、使った薬とそれにまつわる現象について記します。

(1)抗うつ剤

【ドグマチール】

2009年に通院を開始した当初は、ドグマチール。
本来胃薬でもありますが、安定剤のような作用もあるのでまずこれから始まりました。

【アモキサン】

それでも落ち着かないので、今度は三環系のアモキサンも加わります。
でもこれは副作用が強烈すぎですぐ替えてもらいました。

【ルボックス】

そして最初の休職に入る時、本格的にやろうということでSSRIのルボックスを始めます。
25mgから徐々に始めて、半年後には最大量の75mg×2を飲んでいました。以後断薬するまでの3年くらい、ルボックスを調整しながらやっていくことになります。

【アナフラニール】

鬱がひどいとき、ルボックスと併用していたのがアナフラニールです。
これも三環系で副作用が強いです。

【レメロン】

二度目の休職中に2週間ほどの短い期間で試しました。ルボックスより認可が新しく、半減期が長い。これは中途覚醒が酷かった一度目の休職時に飲んでいたらよかったかもしれません。
睡眠薬と一緒に服用すると、強烈にふらつきます。夜中トイレに行くにも壁に手を着きながら行かなければならないくらいでした。半減期が長いためか起きてからも体がだるくて動けませんでした。


(2)睡眠薬
【マイスリー】

これは治療開始から断薬まで、一貫して使った導入剤です。短期型。
症状が酷い時期はほとんど効いたためしがないので、これが効くことで体調回復を確認したくらいなもの。

【ハルシオン】

マイスリーが効かないので、ハルシオンを試したことがあります。
ですがこの薬による健忘が恐ろしく、短期間でマイスリーに戻しています。

【レンドルミン、ユーロジン、サイレース、ベンザリン、ロラメット】

睡眠障害が最も酷い時期に、ユーロジン、サイレースを主に、他の3種を適宜組み合わせて対処しました。

【ベゲタミンA、ラボナ、リスパダール】

ユーロジンやサイレースが効きすぎるときに、代替案として短い期間(1,2週間)試したことがあります。


(3)安定剤
【デパス】

デパスはトランキライザーのひとつですが、安定剤として日中に飲んだり眠るために就寝前に飲んだり、いろいろな使い方をしました。SSRIや睡眠薬と併用で2年以上つきあった薬です。

【セロクエル】

これもトランキライザーですが、私の場合は睡眠を促すために使いました。


(4)量

最も多い時期は、寝る前にマイスリー+デパス+ロラメット+サイレース+ユーロジン+ベンザリンで計10錠。
何をいくつ飲むのか間違えないように、紙に書いて台所に貼っていました。
平均でも、睡眠薬だけで6~7錠。中途覚醒があるとその時点で頓服したりもしていたので、結構な量です。今考えるとぞっとしますが、これだけ飲んでも中途覚醒していた自分の脳が異常です。
それから、やってはいけませんが、中途覚醒したときに酒を少し飲んだりしています。
この頃は絶対睡眠薬強盗には負けない、という自信がありました。が、夜中の酒は太ります。

2.副作用や薬によるアクシデント

さて、副作用の話はいろいろなサイトで読めますしそれほど人と違った副作用が起きたわけではないので、簡単に。

(1)三環系の副作用

アモキサンで酷い便秘になる。一週間出ず、駅で倒れそうになる。
アナフラニールは一年弱使いましたが、これはいろいろな副作用がありました。
・便秘:アモキサンほどではないですが。
私は鬱病になる前も便秘がちだったので、拍車がかかりました。
・手の震え:症状は軽いが、細かい字が書けなくなる。
・口の渇き:しゃべるのが大変になる…。
・発疹:手足に謎の発疹がたまにでき、なぜだろうと思っていたが副作用らしい。
・体重増加:食欲が出るのか、過食につながり太った。
・射精障害:勃起はするも射精できず。まったく駄目になります。

(2)睡眠薬

飲んでも眠れなくて困ったことが多いわけですが、たまに効くと困った行動になったことがあります。
それは健忘です。ハルシオンはこれが強く、穏やかだと言われるマイスリーでも、効いたときは多少の健忘がありました。
記録を見ると例えばこんなことがありました…
「睡眠薬を飲んだあと寝る前にホームベーカリーをセットしたが、翌朝ホームベーカリを開けてみると、粉が焦げたものがあってパンが焼けていない。どうも、水もバターもドライイーストも入れずにセットしてしまったらしい。それも自分ではぜんぜん記憶がないし、相棒に言われても思い出せない。」
という感じです。約束などは忘れてしまう可能性があるので服薬後はしないほうがいいです。
それから最近のモノは常習性はない、と言われますがそんなことはなくて、離脱症状のようなものはあるし、マイスリー程度でも反跳性不眠が起きます。


(3)SSRIの効き方

鬱が酷いときは気分がマイナスなので、これを適度に向上させ中庸のゼロレベルになるのはいいです。
しかし断薬前の一年くらいか、この時期はそれほど気分はマイナスではなく睡眠障害だけが治らなかった時期ですが、どうもSSRIがプラスに(興奮させる方に)余計に働いて、躁転までではないが眠れなくなる原因になっていたように思います。
個人差はあるのでしょうが、結果SSRIを減らしたら眠れるようになりました。

(4)鬼門のトランキライザー、デパス

日中の緊張を和らげるために朝飲んで出勤すると、ぼんやりして仕事にならないことがありました。
仕事中の移動で、デパスのダルさで乗換の駅のベンチで頭を抱えていた自分の姿を今でも思い出します。
SSRIと睡眠薬の補助として朝、就寝前、中途覚醒時の頓服といろいろな使い方をしましたが、なっかなか適切に調整できない難しい薬でした。でも結構長い間世話になったのですが。


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複雑な世の中だしいろいろな要素が鬱病につながる可能性は多々あります。
原因として脳の障害なども疑われていますが、いまのところ確証はないし、器質障害でないとすると薬や欧米でやっている電極刺激などの治療も本当に効果があるのか疑問です。
繰り返しになりますが、鬱病において薬は根治の助けにはなりません。症状を軽減するためのものです。
少なくとも私にとってはそうでした。


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