2-1-5.抗うつ剤と睡眠薬の断薬から恢復: うつ病恢復に向けて私がとった方法

1.おおまかな経緯

2-1-0.鬱の数年・概略でも述べましたが、通院治療を始めてからの経緯についてもう少し細かく触れておきます。
2009年半ばから相棒の勧めもあって通院をはじめます。
ですがなかなか良くならず、これまた相棒の勧めで休職をします。
そして一度復職するもまたおかしくなり、二度目の休職。

一度目の休職は本当に沈んだ状態で、おそらくSSRIもそれ本来の役目として効き、疲労回復と同時に沈んでいた気分も上向いてきました。それにつれて睡眠も安定してきたので2010年半ばに復職します。
このときは、これからはもう悪くなることはないのだろう、と思っていました。

しっかし、復職時点でまだ抗うつ剤二種類、睡眠薬は三、四種類を飲んでいたわけで、後で振り返ると、「薬に因る"仮の"安定」でしかなかったと思います。
そして仕事を続けているうちにまた不調が訪れます。このときの不調は気分的な落ち込みというより睡眠障害が主です。眠れれば調子よく仕事もできるけど、眠れないと途端に気力が落ちる、というわけでだんだん仕事を続けるのが難しくなり、職場とも相談して再度リセットのため二度目の休職に入ります。
大きな波、といえばそうだったかもしれません。

この二度目の休職時の不調は、大分様相が違っていました。
気分的な問題はそれほどでもないのに、睡眠障害だけがなかなかよくならない、という状態でした。鬱ではなくて睡眠に関する別の症状(あるいは病気)に変わったのか、と思ったりもしました。
そしてカウンセリングをやったり鬱の治し方、睡眠障害の治し方に関していろいろな資料を漁りますが、妙案は浮かびませんでした。
データを取っていて気づいたのは、どうも薬の効き方が変わってきたのではないか、薬に振り回されているのではないか、というようなことでした。もちろんこの点医者に話をしていますが、教科書通りな診察だったのであまり当てにできなくなり、自分でどうにかしようと思い始めます。同時にこれからの活き方もいろいろ考えて退社を決め、クリニックに行くのもやめ、自分で断薬し始めました。

2.SSRIと睡眠薬の断薬

薬の効き方がどう変わっていたのか。
まずSSRI。
夜飲み忘れたときは比較的寝付きがいい、朝飲み忘れると昼寝ができたりする。ということに気づいて、どうもSSRIが覚醒作用になっているように感じていました。
SSRIで躁転する例もあると聞きますが、躁転ではないけれどSSRIが妙に頭を覚ましてしまい、昼寝したくても眠れない、ということが多かったわけです。二度目の休職前は一睡もしないまま遅くまで仕事をしていたこともあるくらいなので、このころにはSSRIがある種興奮させてくれたのかもしれません。
そして睡眠薬。
これは私のように長く服用していれば、飲まないと反跳性不眠が起こります。これは中途覚醒などとちょっと感覚が違います。
医師はマイスリーくらいだと反跳性不眠はない、と言っていましたがそんなことはなく、ちゃんと反跳性不眠になります。

こうした状況をデータで記録していたので、断薬のときにはこれが役に立ちました。
このデータを基に、手元に残っている薬を漸減して半年くらいで抜けるような計画をつくって実行しました。
睡眠薬の反跳性不眠、SSRIの離脱症状をやり過ごしながら数週間は二日に一度の服薬、次の数週間は三日に一度、次の数週間は五日に一度、というように期間を決めて服薬の間隔を延ばしていき、最終的に予定どおり半年弱でおおよそ抜けて、その後ぶり返しがないことが確認できてやっと、恢復したという実感が持てました。
SSRIの離脱症状は私の場合、ぼんやりしたり、ビリッと通電するような手足の痺れがでました。SSRIの離脱症状と思われるのはこれだけで、それほど重くなくて幸いでした。睡眠薬の断薬のほうが大変でした。

3.リラックス

体調崩してからいろいろと試行錯誤しましたが、私の場合、結局一番効いたのは退社かもしれません。
最終的に、薬を否定し完全な義務からの解放とリラックスのために退社することで環境を作り、薬を抜き、休みこんだら恢復しました。
気持ちを「根本的にリラックス(=放鬆自然)」させる方策があれば、それをやればよいのだと思います。加えて治ろうと思う意思と、自分を客観視して自律する意思(少しでもいいですが)は必要です。
2-1-4.休養の仕方で述べたような休み方ができたのも、退社してからです。
反跳性不眠もあるので、規則正しい睡眠など気にしなくてよい環境をつくることも必要でした。
そんなわけで、全ての義務を取っ払うために、勤め人であった私の場合は一旦会社を辞めてオールリセット(=義務につながる事柄を取り除く)という最後の手段を取ったわけです。
誰にでも薦められる方法ではないですが、熟考したうえでの結論です。

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